福岡に「福岡駅」が無い理由と、幻となった「博多市」とは?

こんにちは、係長です。

福岡県民にとっては当たり前の話なんですが、
福岡には「福岡駅」が存在しないことをご存知ですか?
※西鉄天神大牟田線「西鉄福岡(天神)駅」という似た名前の駅はあります

新幹線の駅として福岡の玄関口とされているのは「博多駅」ですし、空港の駅は「福岡空港駅」です。

その理由は福岡市誕生に関係してきます。

福岡と博多、そこにはかつて大きな確執がありました。
今回はそんな福岡・博多の歴史を少し紐解いてみましょう。

始まりは明治時代

福岡は当時筑前国(ちくぜんのくに)福岡藩として黒田氏に統治されていました。

明治4年に政府が施行した廃藩置県
藩を廃止し、地方統治を府と県に統一するとした施行です。
これによって「福岡県」が誕生しました。

1601(慶長6)年、現在の福岡市西側に建てられた福岡城を中心に、
当時の藩主・黒田長政が作った町も「福岡」でした。

ではそもそもこれらの「福岡」という単語はどこから出てきたのか。

黒田氏の故郷である岡山県の備前福岡
から名付けたという説があります(諸説あり)。
※余談ですが富山県には日本で唯一の「福岡駅」があります

それ以降、中洲を流れている那珂川を挟んで

  • 西は武士の町 福岡
  • 東は商人の町 博多

と分かれることになります。

話を戻しましょう。
廃藩置県によって県名を決める際に
古代日本時代から「博多」という言葉と地名があるのに、「福岡」にすると言われれば

「筑前国は博多県じゃないのか!」

と反発する声が上がるのは当然のことでした。

明治22年・市制施行

時は流れて明治22年。
郡区町村編制法に替わって市制が施行されました。

ここで勃発したのが

福岡市派 vs 博多市派

市議会による大論争です。

今度ばかりは譲れないと、博多市派はいきり立ちます。

優勢と思われた博多市派、しかし

当時の福岡は

  • 人口  ⇒ 博多 > 福岡
  • 議員数 ⇒ 博多 > 福岡

と、博多市が優勢なのは明らかな状況でした。

しかし最終決議となる投票日、
博多の議員の欠席により、なんと同票の引き分けに。

揉めに揉めた結果、最後は議長が1議員として「福岡」に投票。
※この議長は旧福岡藩の武士だったそうです

これにより「福岡市」と決定し、「博多市」は幻となりました。

そして博多駅が誕生


※「博多駅 – Wikipedia」(https://ja.wikipedia.org/wiki/博多駅)より引用

市名が福岡市と決まった代わりに、
当時開通したばかりの鉄道駅の名前には「福岡駅」ではなく「博多駅」と名付けられました。
同様に新幹線の駅も「博多駅」と名付けられたのです。

これが福岡に福岡駅が存在しない理由です。

福岡と博多

福岡を代表するにもかかわらず、
「福岡」ではなく「博多」と名の付くものやイベントは多いですよね。

博多美人・博多織・博多人形・博多どんたく・博多祇園山笠・博多ラーメン……

そう考えると「博多県」「博多市」に決定していても不自然ではない気がします。
それに福岡県外では「博多市」と間違える人は未だに多いんだとか。

しかし現実には「福岡県」「福岡市」とされたのには、
まさに運命のいたずら・女神様の気まぐれと言わざるを得ないでしょう。

長くなりましたが、今回は「福岡」と「博多」の関係についてご説明しました。
それでは!

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